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大切な人の死と「心残り」

10月25日の朝日新聞(17面)に、「あの人が残してくれたもの」という記事が目に入りました。大切な人との別れを通じて貴重なメッセージを受け継いだ女性お二人の体験が紹介されています。
 その記事に2018年に厚生労働省が発表した調査結果が掲載されています。大切な人の死に対する心残りの有無について、42.5%が「ある」、53.5%が「ない」という結果でした。
 興味深いのは「ある」と答えた方が、「どうしていたら心残りがなかったか」という質問への回答。一番多いのが「苦痛がもっと緩和されていたら」でした。目の前で痛みに苦しむ姿を見るのは耐えられないものです。在宅医療を勧めてもこの課題は避けられません。
 二番目が「あらかじめ大切な人と人生の最終段階について話し合えていたら」です。事前指示書や人生会議ということが注目されています。
 私は最近、身近な方の死、そのご家族の体験をお聞きする機会がありました。「地域医療と市民を結ぶ会」を10年以上継続しています。在宅医療の大切さを広めてきました。しかし、もっともっと体験をお聞きしなければと痛感しています。
 皆さんの体験やご意見をお寄せください。