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9月20日は「バスの日」でした

9月20日は「バスの日」でした。日本では1903(明治36)年の9月20日に京都で最初にバスが走ったことにちなんで定められたようです。
 バスは「オムニバス」という英語が短縮され、語源は「すべての人のための」というラテン語のようです。
 確かに路線バスは車を持っていない人も低料金で乗れます。最近は車椅子でも運転手さんが乗り降りをサポートしてくれます。
 一方、日本では民間に任せっきりで採算が取れないと便数減や路線廃止などが行われ、不便になる地域も出てきました。「すべての人のために」とはいかない現状があります。
 こうした状況を打開するために国の方針は少しづつ変化しています。交通政策基本法(2013年12月施行)で、地方公共団体が中心になり、まちづくりと連携し、面的な公共交通ネットワークを構築することを基本理念として打ち出しました。それを具体化するために、地域公共交通網形成計画を策定できるようにしました。
 古賀市も2019年度にその網計画を策定しました。しかし市長は「公共交通ネットワークの問題を考えるに当たって重要なことは、100人いれば100通りのニーズがあり、万人が完全に満足できる形をつくることは不可能であるということ」とあえて強調しました。交通政策基本法の基本理念を理解しているのだろうかと疑いました。また、「すべての人のために」という基本を最初から投げ出しているように受け取られます。
 さらに、「市民の皆さんには現に存在する公共交通ネットワークにライフスタイルをあわせて利用するということを念頭に置いていただきたい」という市長発言には驚きました。
 「バスの日」にあたり、改めて公共交通やバスのあるべき姿について考えてみました。市長は「バスの日」にどのような想いを馳せただろうか。「オムニバス」の語源を知ってふと思いました。
 皆さんのご意見をお寄せください。
 写真は2016年8月のバス実態調査の記録です。