がん検診の大切さや宇美町の子ども血液検査を学びました

2月15日の午後6時30分より、古賀市の花見東2区公民館で「地域医療と市民を結ぶ会」の学習会を開催しました。市民、医師、大学や行政関係者など20数人が参加しとても有意義な学習会となりました。

 

少し長くなりますが報告します。

 

大岩俊夫先生は、がん検診の重要性、高額な薬を使わなくても胃がんや大腸ガンを治せるという報告をしてくれました。「金の切れ目が命の切れ目」にならないようにすべきだと力説しました。

 

 宇美町健康づくり課の尾上靖子課長補佐は、小学校5年生対象の血液検査を実施するに至った経過をわかりやすく報告してくれました。

 

①健康増進法の目的や国民の責務に基づく取り組み。生涯にわたって自らの健康状態を自覚し、健康増進に努めること。

②宇美町の75歳以上の一人当たり医療費が福岡県内1位であることの危機感。特定健診が35.8%で伸び悩んでいること。

③2015年から16歳からの若年健診を始めたが、上越市の取り組みを契機に児童の状態が気になったこと。

④三役も含む職員向け健康セミナーとスーパー食育の取り組みがきっかけとなり児童対象の血液検査につながったこと。

⑤2018年度に向けて政策経営会議にかけ、全ての小学5年生を対象に血液検査を行うことになったこと。

⑥その結果、ヘモグロビンA1cが5.6%以上の割合が32.8%であることが判明。児童一人一人に保健師が結果説明と保健指導を実施。

⑦このことによりライフステージごとの健康づくりが切れ目なく行われるようになったこと。

⑧母子手帳交付の時に時間をかけて話し、低体重児の出生を抑制するなどの取り組みを強めたこと。

 

意見交換では、ヘモグロビンA1cの高さは驚いたが分析を医師も交えて行う必要がある、血液検査を受けた人と受けなかった人との分析、学校健診とのリンク、肥満検診との比較、学校や地域と一緒に取り組む課題など活発なやりとりになりました。

 

宇美町では担当課の意欲的な取り組みとトップの決断があって児童期からの生活習慣病対策が始まりました。この経験に学び、古賀市でもぜひとも実現したいと思いました。

がん治療「金の切れ目が命の切れ目」にしてはならない
がん治療「金の切れ目が命の切れ目」にしてはならない