古賀市国保一人当り医療費に誤り 議会全員協議会で市長が報告

議会全員協議会に配布された資料
議会全員協議会に配布された資料

 11月22日の臨時会終了後、議会全員協議会が開かれました。議題は、「平成27年度国民健康保険特別会計における一人あたりの療養諸費金額の誤りについて」でした。

 中村隆象市長、横田昌宏副市長、智原弘文市民部長、浦野英浩市民国保課長が出席し説明しました。報告の概要は以下の通りです。

①2016年11月15日に金額の誤りが判明した。

②一人当たり療養諸費を算出する際、2015年度4月分について4億405万3438円と入力すべきところを40万4053円と入力ミスしたことが原因である。

③監査意見書に記載された一人当り療養諸費は一般、退職、全体の全てが誤りであった。全体では34万1951円、対前年度比△2.5%と記載されていたが、正しくは37万1502円、対前年度比+5.9%であった。その差は2万9551円であった。

④決算特別委員会資料要求(会派・希来里が要求)に対する文書回答でも間違った数字が記載された。

 この報告に対し、7人の議員が質疑しました。今後、入力の時は3人でチェックする、監査意見書等の修正などの取り扱いは苦慮しているが今後執行部で検討する、県への月報の金額は誤りはない等の答弁がありました。

 私は、医療費がマイナスになったという数字を見て9月時点で職員の中で誰も気がつかなかったのか、当時市長が入院中であったことから横田副市長はどう認識していたのかと質疑しました。横田副市長は、職員の中から不思議だという声があったが、医療費の増減はいろいろ要因があるので今回はたまたま下がったと認識し済ませたという趣旨の答弁をしました。

 私はさらに、「不思議だ」という声があった時になぜこだわって精査しなかったのかと質疑しました。入力ミスの問題ではなく組織的に医療費に対する関心が問われている、市長はどう思うかと質疑しました。市長は、健康問題に関わる職員は現場感覚でなぜ下がったのかと疑問に思ったと思う、市民国保課が出した数字に他の課がいろいろ言う慣習はない中で、担当部課、副市長、市長のラインで誤りを見過ごしたことが一番の問題と認識していると答弁しました。

 私は、決算委員会(9月20日)で医療費がマイナス2.5%となった理由について質疑し、担当職員から減額となったと判断しているが要因は不明であると答弁した経過を説明。金額が誤っていたことが判明したことから、決算審査の前提が崩れること、委員会録の修正が不可能なことから、中村市長が次回定例会で事態の説明と釈明をすべきではないかと指摘しました。中村市長はその方向で検討していきたいと答弁しました。

 今回判明した実態は深刻な問題です。しかし、これを契機に、今後のまちづくりにとって極めて重要な課題である健康づくり、医療費の適正化を推進するための体制をしっかり確立することにつなげていくべきだと思います。

 みなさんのコメントもお願いします。

議会全員協議会で報告する中村隆象市長
議会全員協議会で報告する中村隆象市長