地域公共交通シンポに参加 交通問題は地域を元気にする重要なツール

地域公共交通の様々な経験を議論
地域公共交通の様々な経験を議論

 8月10日は13時20分から岡山市で開催された地域公共交通総合研究所(小嶋光信理事長)の第4回シンポジウムに参加しました。村松議員、古賀議員も一緒です。

 小嶋理事長は開会挨拶で、①地域公共交通は事業者の独り舞台から共演型に変わり地方自治体が主役になったことが一番大事だ②走らせれば良いということではなく地域が元気になるツールにしなければならい③制度・政策の話から技術力・工夫力・実行力へ深く切り込んで話していきたい、地域の足を守り発展を支えたい、と呼びかけました。

 大和裕幸氏(東大名誉教授)は「地域公共交通を支える工夫~オンデマンド交通を例として~」というテーマで基調講演を行いました。大和氏は、オンデマンド交通普及の課題として、オペレーターによる配車、予約という障壁、サーバー費用、運転手への分かりにくい指示の4点をあげ、それらを解決するために開発したシステムを紹介しました。三重県玉城町の実証運転の様子が報告されました。

 金子正志氏(国土交通省交通計画課長)は「地域公共交通活性化・再生の現状と各地における取り組み」を報告。

 清水章吾氏(NPO法人ふくい路面電車とまちづくりの会(ROBA)

事務局長)は「ちくぜん鉄道発足と「福井」~住民の行動とその後の展開~」を報告。

 若菜千穂氏(NPO法人いわて地域づくり支援センター常務理事)は「みんなでつくr公共交通と地域づくり~岩手の現場から~」を報告。

 家田仁氏(政策研究大学院大学教授)は「震災と地域交通の復興~特に三陸地方のBRTを事例として~」を報告。

 モデレーターをつとめた小嶋氏はいくつかの論点を整理してくれました。❶名士ではなく、地域公共交通の利用者を中心に組織することの大事さ❷設備は自治体が担い運営は民間に任せる「公設公営」の意義❸行政、市民、事業者の仕組みづくりが必要不可欠であること❹経営の優れた人、本気でやる人をトップに据えること❺少子高齢化から無子高齢化に陥った地域でどう解決するかの課題❻空白地有償運行と乗務員不足、タクシー会社との連携❼マルチワーキング、ファーマーズドライバーなど乗務員確保の工夫❽高齢者の社会参加を生み出すことが大事で、それ無くしてデマンドタクシーを作っても役立たない。交通問題ではなく生活問題である。等々大変参考となる議論が行われました。

 今回のシンポジウムで学んだことを、古賀市の公共交通の構想に生かしていきたいと思います。 

 この研究所の理事長である小嶋光信氏には2014年10月に古賀市に来ていただき、福岡中部10市の市議200人を対象に講演をしていただいたことがあります。(写真の4枚目)

 小嶋理事長、今回も大変お世話になりました。

小嶋光信理事長と記念写真
小嶋光信理事長と記念写真